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No.21

年も明け、工場内にバラバラになって整理箱に入ってるエンジン、いやエンジンとパーツ!見ると情けなく、忙しい工場の一画を占領しており、気持ちはガックリしてる中でも気は焦る。とにかく気を取り直し、左バンクのカムを何とか抜き、左ヘッドブロックを良く良く見てみると・・・・

はぁ〜〜〜!!!良かった“かじり”がほとんど無い。抜いたカムシャフトのジャーナルは?・・・
 多少のアルミカスが付着している位で、一番気になっていた“溶着”が無い。よかった!!ホッと一安心。

とにかく“あの時”エンジンの回転が低いときだったからまだ良かったのである。もしこれが普通に走行出来て走ってたら?もし調子に乗ってはげしく回転を上げ、空ぶかしをしていたら?と思うとゾッとする。アルミヘッドとカムシャフトの回転支点、すなわちジャーナル部はメタル類は一切無く、あくまで相手との鏡面に“オイル”が浮いていることのみによって潤滑しているのだ。精度が高いエンジン、『時計のように精密』と言われたこともあるんだっけ・・・・。
 とにかくこのエンジンは“オイル”が命!!というのが改めて良く解る。

曲がったバルブ、歯が飛んだスプロケット等々は、以前の大失敗の「腐らせたエンジン」のパーツが残っており、それらを使用することに。ヘッドとカムシャフトは研磨屋さんに外注に出し、亀裂と面研をしてもらうことにした。数日後、研磨屋さんから亀裂無しの連絡をもらい、これまた一安心。また一から出直し、『911エンジン・オーバーホールキット』を注文する。やれやれ・・・・・・・・。
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